東進ゼミナールのカリスマ英語講師、安河内哲也氏は最初の授業をこんな風に行うそうです。
まず最初の10分はもうこれ以上ないというわかりやすい授業を行います。生徒からも好反応が返ってきます。しかし次の瞬間、目つきを変えてこんな風に語るんです。
「こんな丁寧な授業に感動して、『分かりました』って目をキラキラさせても、英語が出来るようにならない!」
かねてから私も授業の理解度がテストの点数に上手く反映しないことを不思議に思っていました。生徒さんが授業をとてもよく理解できても、50点満点中、5点や2点という点数をとってくることが多々あったんです。
安河内氏は、理解したら音読しなければだめだといいます。中学ではまず、be動詞の英文と、一般動詞の英文(SVO)が出てきます。これが英語の基礎です。
このため音読はまず、
1.主語や時制に応じて変化する英文を音読する。英文の構造を意識してください(S、V、Oなど)。そして暗唱できると思ったら、テキストを見ずに暗唱します。
2.暗唱が出来たらお父さんお母さん(友人でも勿論可)は日本語を言ってあげます。
3.それに対して英文が生徒さんの口からぱっと出てくるようになれば、文法問題は試験でも大丈夫。
4.長く複雑な文章になってきたなら、文と文の関係に注意。パラグラフごとに意味を考えることも重要です。
こんな感じで理解→音読→暗唱→英語から日本語への変換→最後に日本語から英語への変換をテストし、教科書を進めてゆく。CDなどの音源があれば真似をしたり、教科書中の人物の感情を意識すると上達が早いようです。
中学の英文は応用性が高いです。高校で習う英語は複雑ですが、難しすぎて応用性は高くありません。 例えば大学入試に頻出の例文にこんなものがあります。
There is no rule but has some exceptions. (例外のないルールはない。)
この擬似関係代名詞butはイギリスの古文書には登場しますが、日常ではまず使いません。ソフトバンクの孫正義さんの話す英語は、ほぼ中学英語です。でもハーバードを卒業。アメリカでも超積極的に事業を進めており、英語で何も困っていません。それだけ中学英語というものは威力があるという証拠ですね!
この応用性のある中学英語を出来るだけ「早く正確に使えるようになること」が英語を身に着ける王道だと安河内氏は言います。
音読が重要なことはよくお分かりいただけたと思います。それではいったい何回音読すればいいんででしょうか?緑進学院の石田勝紀代表は合計20回だと言います。(何日にも分けて合計20回です)。15回では効果が無いそうです。
安河内哲也(2010)『英語は音読で伸ばせ』桐原書店 より
安河内氏は「音読を取り入れた英語の学び方を普及させていただくことを、人生のミッションとしています」と言うほど、音読に絶大の信頼を置き、実際自身や生徒さんの英語力を伸ばしてきました。私も実践します(^▽^)/
以下、石田勝紀代表が執筆された東洋経済さまの記事もとても参考になります! 「英語はムリ」を克服する、たった3つの手順 http://toyokeizai.net/articles/-/78563?page=3