今日は小西という男について語ろうと思う。彼は衝撃だった。立命館に入学し、意気揚々と一発ぶちかまそうと胸を高鳴らせていたあの日、私は奴に出会った。
何が衝撃だったか。それは彼こそが私が唯一、完璧に敗北を喫したことを痛感させられた人間だからだ。全てにおいて上を行かれていた。笑いで。私はかなわなかった。そう、どうあがいても。笑いで。
だから私は当時、立命館で2番目に面白い男だった。そして時は流れ15年、奴は私の塾に顔を出すことになった。そう、笑いの力で存続出来ている私の塾へ。電話の軽やかな声はまやかし。完全に道場破りだ。
【富士の山の端にて静かに策を練る小西氏】
そして2人の観客を前に、会社存続をかけた戦いが始まった。結果はあっけなかった。私の圧勝だったのだ。
これが名実とも、この私が立命館史上最高に面白い男になった瞬間だった。苦節15年。修行は実った。確かに努力は実らないこともある。しかし努力しない者に勝利の女神は微笑むことはない。私はこの戦いで観客2人にそんな困難に立ち向かう力を教えられたんだと思う。
【いい奴。お前の健闘は永遠に歴史に残ろう】
R.I.P. 立命館で2番目に面白かった男。一度死に、生まれ変わったお前こそが今、学園No.1だ。
※ この物語は「井の中の蛙」の意味を生徒たちに教えるために作られました。